2015年9月16日(水)夜時点での、茨城県常総市からの報告
皆様、ご心配や励ましのご連絡、ありがとうございます。以下は、コモンズ代表理事の横田からの第10報です。
なお、現在横田は電話での連絡が付きにくくなっています。お急ぎの方は事務局長の大野の携帯(080-3367-0782)までご連絡ください。なお、コモンズ代表eメール・アドレス<info@npocommons.org>にお送りいただくと、横田も大野も同時にeメールを確認できます。
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電気と水が戻ったので、親戚宅に避難していた家族が家に帰ってきました。隣の妻の実家は1階が使えないので、昼間は共同生活です。家のデスクで、パソコンにLANをつないで作業できるようになりました。電気と水が使えるようになるのはすごい進歩です。ただ室外機の点検をしないと、エコキュートとかエアコンは使えるかわかりません。
事務所もかなりの書類や機材は処分になりました。机とホワイト・ボードは、高圧洗浄機で泥を落として2階に上げ、2階が現地で必要な情報を収集、編集して発信する拠点になるようになってきました。
水海道地区に来られたいくつかのグループの方に、近所で片付けが大変なお宅のところに行っていただいたり、届いた高圧洗浄機を貸し出しました。15日(火)までは水が出なかったので、どこから水を貰ってくるかと話していましたが、水海道地区で聞いたところ、予想以上に早く水が通ったので、洗浄機が役立ちそうです。火曜に比べれば、森下地区で片付け作業をするところは少なく、みな遠くの集積場にではなく近くの公園に持ち込んだためか、道路渋滞も少し緩和されました。
市内の一部の学校では、登校が始まりました。いくつかの学校の校長先生とも、電話で話しました。まだ家に戻っていない子も多く、欠席が多いこと、教材などをなくした生徒もいるとのことで、そちらへのサポートについても相談していくことになりました。児童公園に、ものすごい量のゴミ(とは言いたくないですが)が山積みになっています。この3日間でまちの風景がすっかり変わりました。
16日(水)は事務所の片付け、人や物資の受け入れ、自宅への行き来で動きまわりましたが、水海道駅と守谷駅の間のバスが通ったこと(これで子どもも通学しやすくなります)、きぬ医師会病院の駐車場に臨時の診療所ができたことなど、発見がありました。
家の中やまちを少しずつきれいにすることもしつつ、交通、医療、生活再建に関する制度、保険のことなど情報収集して、わかりやすい言葉で発信する事業を早く立ち上げたいと思います。
夕方、県外から常総市に入ってくださっている団体の方と顔合わせの会がもたれました。皆素晴らしい方々でありがたいです。それぞれの動きを共有したり、各団体が現場で感じたニーズを生活改善につなげていければと思います。
人がつながれば、できることは増えます。16日(水)も水海道駅で県の国際交流協会の方々に偶然会い、衛生に関する情報など、他言語に翻訳された紙をいただきました。大事な情報を、わかりやすい日本語にして流す、そのための体制づくりが急務です。15日(火)につながった通訳の方とは、ポルトガル語で話せる弁護士の方に来てもらっての相談会を行おうと話しました。そのセッティングもしたい。これだけのことは一人ではできませんが、各県から支援センターの仲間も来てくれて、支えてくれています。感謝、感謝です。
いばらき未来基金にご支援いただいている皆様にも、心からお礼申し上げます。水と電気が通っても、失われたものの回復は容易ではありません。家が住めない状況になり、親戚や友人宅、避難所に身を寄せているたくさんの方々は、これから住まいをどうするか、自営業の方などは仕事を再建できるかどうかと悩んでいます。心のケアも必要になります。長い期間の活動になりそうです。皆様のご支援を地域に役立てることができるようがんばりますので、よろしくお願いします。
茨城NPOセンター・コモンズは、組織の壁・心の壁を越えて、人がつながり、ともに行動する社会を目指します。