新型コロナウイルスの感染拡大への対応などに関する、茨城県内の市民活動団体からのご意見
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新型コロナウイルスの感染拡大への対応などに関して、茨城県内の市民活動団体からご意見を現在こちらのページで伺っています。
茨城県内の様々な課題当事者を支えるセーフティネットづくりに取り組む活動を行っている市民活動団体において、不安やお悩み、想いを共有し、他者、他団体との対話のきっかけづくりにつながればと思います。
これまでに早速お寄せいただいたご意見を、以下に一部まとめます。ぜひあなたのご意見もお聞かせください。
団体にとって
活動にどのような影響がありましたか?困っていることは何ですか?
- 指定管理を受けている施設(子育て支援施設)で、行政より事業中止の指示があった。参加者に個別連絡。学校休校指示が出た後、施設としては開館の連絡があったが、開館するというのみで、市としてのそのような施設の在り方等についての説明はなく、スタッフが来館者や問い合わせに返答する際の説明に困る。きちんとした背景を説明したうえで開館していると説明しないと、一般の方への説明責任を果たしてないと思える。
- 出会いパーティー開催の中止 2月29日
- 年度末に行事が集中する中、多くの行事を中止せざるを得なかった。貴重な学びの場、ネットワークの場も含まれるだけに、非常に悔やまれる。
- 委託費、助成金の返還が求められないか、気になっている(突然の対応で、すぐに返還を求められても、資金繰り上厳しい)。
- マスク着用でなければ相談業務ができないと委託元の行政から言われているが、そのマスク調達が困難。一方、当団体が相談対応する相手は生活困窮者など相談の緊急性が高い案件もあり、マスクがないからと相談を無碍に断るのはどうなのかと感じる。
- 現在の所、特に影響無し。
- 毎月の高齢者サロンを中止、子供食堂の一部児童のみ参加限定、マスク不足、送迎、家事支援などのスタッフの体調管理徹底
これまでどのような対応、工夫をされてきましたか?
- 入口に手書きの注意事項を掲示(印刷物だと目に止めてもらえない)。アルコール消毒液は以前より設置。館の性格上、毎朝おもちゃを消毒している。また「お子さんが口に入れたおもちゃはかごに入れてください。スタッフが消毒します」という掲示とともにかごを置いておく。
- 上記のとおり、多くの行事を中止した。
- 個別の相談や人と会う場合、役職員への手洗い、アルコールやハンドジェルなどでの消毒、マスク着用、部屋の換気、体調が悪い際の出勤見合わせ、テレワークなど、できうる限りの対応を求めている。
- 子ども食堂などの行事開催の判断などの相談を求められた市民活動団体に対し、どのように対応すべきか助言を行っている。
- 特に無し。
- 事務所活動でのマスク着用。事務所に入る際の手洗い励行。体調が悪いボランティアは積極的に休む。
- 配食スタッフの衛生管理徹底、生活支援スタッフの体調管理、行事の中止や一部開催。
(利用者の活動利用や役職員の出勤がある場合)どのようにそのルールを変更されましたか。
- スタッフ:体調不安、スタッフの家族が体調悪いときは出勤しない。
- 来館者:「体調が悪い方自宅であそびましょう」の張り紙。今後はアルコール除菌スプレーを来館者自身が使えるように配置予定(3月より)
- 特になし。
- 当初は、活動へ参加する前に自宅で検温、体調確認をしてもらった。
- 体温報告、マスク着用
今後どのような影響があると思われますか?
- 子育て中の母親がチームで運営シフトを組んでいるため、学校休校により勤務できないスタッフが数名でた。チームで運営しているため、スタッフ間の信頼があり、こどもさんを預けあって勤務できるようシフトを調整中。
- 事業収益の減少に伴う活動の縮小
- 3月の行事開催中止はやむを得ないとして、この状況がいつまで続くのか不安。来年度の事業を計画する時期だが、各事業の実施時期などをどのようにするのか。後ろ倒しにするにしても、限界がある。早期の事態収束を望むしかないのだが。
- 個人的には、妻が来月臨月となる。妊婦やすぐに生まれる子ども、そしてまだ小さい子どもを抱え、家族への感染リスクは極力減らしたいものの、人と会うのが仕事となっている私は活動を控えるにも限界がある。極力自宅などで作業するようにしたいが。
- さらに感染が拡大、若しくは長引いた場合、各種活動対して自主的に制限せざるを得なくなる。
- 行事が延期となり、活動が停滞する。
どのようなサポートが必要ですか?
- 今のところはなし。
- 1日も早い事態の収束を願います。
- 他団体の対応事例や悩みを共有したい。
- 特になし。
- NPO法人への助成体制などは無いのか?
- ギリギリの運営なので、収入の減少が長引くと活動の継続に支障をきたす。活動継続のための支援
今後取り組もうと考えていること、他団体にも参考となる工夫などがあれば教えてください。
- 上記のように、施設運営を最少人数ではなくチームでかつ子連れ勤務OKで行っている。今回はその特徴の良い点と弱点が両方浮き出た。(休校による勤務できないスタッフが多い)(大勢でシフトを回しているので、支えあえる)
- 特に無し、状況を注視したい。
- 各地で軒並みイベント自粛の動きに合わせて、イベントに使われる予定だった購入済みの食品やお菓子などが無駄になってしまう前に、食品ロス対策として主催者に寄付をしていただけるようSNSなどを通じて知らせたい。また、学校給食納入業者に対しても、予定していた給食がなくなったため、既に購入してしまった食品の行き先の選択肢の一つとしてフードバンクに寄付も検討していただけるよう食品ロスの観点からお願いしていきたい。
- 配食を継続しているので、高齢者の安否確認を確実に行う。高齢、一人暮らしの送迎サービス利用者の健康確認をさらに徹底する。
団体の活動利用者にとって
これまでにどのような影響がありましたか?困っていることは何ですか?
- 出会いパーティー参加ができないこと。
結婚相談員が事務所に来所しにくくなったこと。 - 特になし。
- 国を挙げて対策を呼びかけている以上、それに協力しないといけないと考える。
- マスクが足りない。
今後どのような影響があると思われますか?
- 家の中だけで1か月すごすこと、どこにも出かけられない(気分転換ができない)ことによる養育者のストレス。虐待傾向など派生しないことを願います。
- 我々が日々接しているのは、ひきこもりがちな市民、生活困窮者、被災された住民、在住外国人など、課題を抱えた方々です。地域の中で、また場合によっては一人暮らしだったり、家庭の中ですら居場所がない人もいる中で、様々な当事者の居場所づくりに取り組んでいる我々が、一斉に居場所の中止を行ったらどうなるか。
もちろん衛生管理は主催側として最大限配慮しなければならないと心得ているが、居場所がなくなることでの心身のリスク、副作用も十分に考えなければならないのではないかと考えている。全国一斉休校のような乱暴な措置を目の当たりにした後だと、余計にそのように感じる。
そのためには、やはり課題を抱えた当事者と接しているNPOとして、当事者の声、お困りごとをもっと発信しなければいけないし、まだまだ我々NPOは力不足だ、やるべきことはあると感じる。マイノリティという表現は適切ではないかもしれないが、そういった市民の声を政策決定者の意識下に入れなければ、結局全国一斉休校のような決定が上から行われ、その日々のしわ寄せは立場の弱い人に押し付けられてしまうことになる。物事を勝手に決めるな、我々の声にも耳を傾けてくれ、と伝えたい。 - さらに感染が拡大、若しくは長引いた場合、各種活動に何らかの制限が入る可能性が有る。
- 学校が長期一斉休校になったことで、特にシングルマザーの負担が叫ばれている。普段給食に頼っていたが、給食がなくなり家での食事の心配が大きいと思う。母子家庭支援団体や困窮世帯からの食品提供依頼があるのではないか、と想像している。
- 独居老人にとっては外部との連絡がさらに取れなくなる。買い物支援、移送サービス、家事、育児支援が必要になる。ドアツードア、マンツーマンで支援をする団体情報の広報不足。
今後地域で必要なことは何だと思いますか?
- 冷静な対応、うわさなどに惑わされないように。
- 地域ぐるみで難局を乗り切りたい。
- 冷静に怖がることが大事だと思う。毎年のインフルエンザでの死亡者数の方が新型コロナウイルスよりも高いはずだが、では毎年この時期全国一斉休校がなされているだろうか。物事のリスク、それに向けた対応とその影響や副作用などをしっかり吟味し、様々な関係者と議論した上で対応したい。
- SNSなどを通じたデマ、インフォデミックも一部起きているが、情報源やその信ぴょう性、妥当性をしっかり判断するなど、当たり前の冷静な対応が求められる。
- 地域ぐるみで難局を乗り切りたい。
- 他の人との接触を避けるなど、ある程度の我慢の行動が必要。
- 今は浮かばない
- マンツーマンのちょこっと支援
行政など他の組織に希望することは何ですか?
- 休校の例のように、こうしますという結論だけを発表するのではなく、市民にきちんと状況と対応策をとった理由なども含めて説明してほしい。
横並び、前例主義を見直し、何ができて何が必要とされているのか、当事者の意見を聞いてもらいたい。 - 上記のとおり。素早い意思決定が必要なのはわかるが、普段から(ここが大事)行政や議員は、地域の多様な団体、課題を抱えた当事者との接点を持ってほしいし、積極的に関わってもらいたいし、その上で重要な判断を行ってほしい。我々もそれらの声を届けられるよう、今後も頑張りますので。
- 感染者が発生した場合、感染者の訪問履歴などの迅速な情報公開
- 地域でのワンコインサービス組織化に協力する団体への、広報、財政支援。
全国一律で公立校の休校が要請されるなど、多様性や当事者性、つながりを大事にしてきた市民社会にとって辛い時期に直面しているかと思います。利用者や役職員がウイルス感染しないよう安全性に十分配慮しつつも、つながりを維持するために行っている工夫、あったら良いと思うこと、また何があるとそれが実現できるかなど、想うことをご自由にお書きください。
- 小さくゆるやかなコミュニテイーを継続して作っていくこと(自身の周りに)
- 上記のとおり。
- この機会にITの活用の普及推進
- 老人会、婦人会、子供会、町内会活動が崩壊して、バラバラになった住民は、自分たちの生活に欠かせない別の繋がりを望んでいる。困った時、見捨てない団体はどこか?NPO、企業、行政での協力関係が求められている。しかし、2025年問題に早くから取り組んで来た他県、他地域とはますます差が開いてしまった。地域住民の不安や困難を他人事とし、ますます生活困窮者(経済的理由とは限らない)が増えようとしている実態から目をそらし続けてきたつけは、取り返しがつかないところまで来ているように思う。
地域社会へのメッセージをお書きください。
- 日本は元々同調圧力が強いと言われる(それがいじめの原因ともなる)。他者、仲間と同じ行動をすることが、社会的に強要され、多様性や個性が重視されにくい風潮があるが、このような非常時だとそれがさらに強まっていると感じる。行事などの中止の判断もそうではないかと。横並び意識が強く働き、自分のところも他と同じように行動しなければ何を言われるかわからない、という考えが強まり、その行事中止という行動の科学的な感染予防効果よりも、行事を中止するという行動、手段自体が目的化しているようにも見受けられる。もちろん、行事を中止した方が、人が集まらない方が感染リスクは下がるはずだが、本当にそれで良いのか、その副作用は何か、しっかりと天秤にかけた上での判断なのか。あらゆる物事を中止してしまっては、世の中全てが止まってしまう。こんなときこそ、思考停止に陥らず、市民として一人一人しっかりと判断、行動しませんか。NPO、市民社会は、その活動を通じて一人一人の市民が育っていくという効果があるといいます。今こそ、市民力が試されている、そんなことを考えます。
- 日はまた昇る。
- 自ら手を伸ばそう。つかもう。動(うご)こう。
その他ご自由にお書きください。
- 一部で、特に紙製品、衛生・生理用品、マスクなどの買い占めなどが起きているようです。妊婦などそれらが本当に必要な方々もいます。自己防衛と全員が買い占めに走れば、地域社会全体を維持できなくなります。個人としての最適解は、地域社会全体としての最適解にならないこともあります。我々一人一人が市民として、冷静に判断、対応しましょう。
- 所属する団体とは別に、個人的な意見です。今回の一斉休校については子育て世代の当事者として少なからず当惑しています。特に小さい子供を持つ親には大変な事態だと思います。当然、子どもにとっても大変な事態です。
例えば、親に虐待を受けている子どもにとっては、学校は家庭から逃れる「居場所」となっていたはず。それがなくなり一日中家に居なければならなくなり、本人にとってどんなに途方にくれることか。家に閉じこもっていれば安全というのは一般的な認識だが、家族の在り方というものが崩れつつある昨今、逆に家では居心地が悪いと思っている子もいるはずで、そのような子にとっては行き場がなくなり長期にわたりまさに地獄となり得る。
通常の長期休み(夏休みなど)と違い、あらゆるイベント、習い事、塾などが中止され、公共施設の利用停止、さらに子供が在宅中に読書をしたいと思っても、最後の砦ともいえる図書館までも閉鎖され本も読むことも借りることもできない。この現状は異常とも思える。
また、心身障害を持っているお子さんは、日常の急な変化に対し、即座に現状を把握することが困難な子も多く戸惑いもあり、またそのような子を持つ親にとっては精神的に負担が大きいと察する。
共働き家庭やシングルペアレントに対する国や自治体からの経済的なバックアップは当然必要だが、上記のような居場所を失ってしまう子供や、不安を持つ障害者とその親のような「社会的弱者」の受け皿となる機関も必要。県内でも、希望者が登校できるように学校を自主的に開放している自治体もあるが、活動の自由度が高い民間団体が積極的に受け皿となる場所、機会を作ることが大事かと思う。さらに県内に住む外国人への説明が丁寧になされているのかなどなど、心配なことは多い。難しい問題かもしれないが、「災害」の際はいつも弱者が取り残される、という教訓を踏まえて、だれも取り残されない社会を目指していく必要があると思います。
本件に関するご返信先、お問い合わせ
認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズ
常務理事・事務局長 大野 覚
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茨城NPOセンター・コモンズは、組織の壁・心の壁を越えて、人がつながり、ともに行動する社会を目指します。